結婚式での乾杯挨拶のポイント
乾杯の挨拶に求められる役割とは?
チャペルなど厳かな雰囲気で行われる挙式の後には、より和やかで楽しい雰囲気の中披露宴が行われます。
披露宴がはじまるとまず入場する新郎新婦をみんなで迎え、その後全員で乾杯して盛り上がることになります。会場の空気を切り替えるきっかけになるため、乾杯の挨拶をする人はその後の披露宴の雰囲気作りという大役も合わせて担うことになるわけですね。
ただ乾杯の挨拶をするだけなら、結婚披露宴の司会を務めてもらうスタッフやその他の結婚式場のスタッフでも本来問題はありません。ですが、その中であえて新郎新婦とゆかりのあるゲストの中から乾杯の音頭を取ってもらう人を選ぶのは、和やかで親しみやすいムード作りにはその方がふさわしいからではないか、とも考えられますね。
「結婚披露宴らしい雰囲気作り」と聞くとなんだか大変そうに思えますが、実際にすることはごく短い挨拶のみ。短い時間で会場にいる他のゲストや新郎新婦にも納得してもらえる乾杯の挨拶とはどんなものでしょうか。
乾杯の挨拶でのマナーとは?
短い挨拶ではありますが、そつなく、できれば会場にいるゲストの方々や新郎新婦の印象に残るようにこなしたいものですよね。そのための基礎の基礎として、基本的なマナーを守ることはとても重要。簡単に4つのマナーをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
挨拶は長くなりすぎないように
結婚式では、いろいろな人がいろいろなスピーチをする機会があります。
その中で乾杯の挨拶が他と決定的に違うのは、新郎新婦もゲストも、会場にいる人々がみんな起立し、乾杯するためにグラスを手に持って挨拶が終わるのを待っている、ということ。そうなればもちろん、ごく短い時間で挨拶を済ませるのも大切なマナーのひとつです。
具体的な時間としては、1分から2分ほどが目安。それ以上になると飲み物の入ったグラスを持つ手が疲れてしまいますし、高いヒールの靴を履いている女性陣は立っていること自体がつらくなってきます。早く飲みたい、料理を食べたいと思っているゲストも多いかと思いますので、それもふまえてできるだけ簡潔に、スマートな挨拶を心がけましょう。とはいえ短すぎるとかえって失礼にあたるので、やはり1分ほどを基準とするのが良いですね。
明るく元気な挨拶を
おめでたい場での乾杯ですから、当然明るく元気に話すことが基本。ごく当たり前のことのように感じますが、実際マイクの前に立つと緊張から雰囲気が硬くなってしまいがちです。努めて明るい表情を保ちたいものですね。
表情や声のトーンに加え、姿勢や身だしなみも大事なポイント。きちんとした格好で挨拶しましょう。
基本的な構成には忠実に
結婚式の乾杯の挨拶の構成は、基本を押さえておくのが無難。
・祝福の言葉
・自己紹介
・新郎新婦のエピソード
・餞の言葉
・乾杯、の音頭
サプライズ演出など特別な理由がないのであれば、この5つの構成に沿って原稿を用意しましょう。
祝福の言葉と自分の自己紹介については、順番が前後しても特に問題ありません。その後の展開に合わせて考えましょう。新郎新婦のエピソードは冗長になりすぎず、ふたりの人柄がわかりやすい文章がおすすめ。餞の言葉については定形の文例があるので、いくつか参照してみて合うものを選びましょう。
結びとなる「乾杯!」という掛け声は、シンプルながら格好良く決めるのが難しいポイント。明るく元気に、笑顔で音頭を取れるようがんばりましょう!
禁句はしっかり調べておく
結婚式のスピーチには、縁起が悪いとしてマイナスイメージの言葉を使うのは避けるという慣例があります。忌み言葉や重ね言葉などがそれで、特に重ね言葉はぱっと見ただけではマイナスイメージがあるとは感じにくくつい普段と同じような感覚で使ってしまいがちなので注意が必要です。乾杯の挨拶の文章を考える前に、使ってはいけない禁句をちゃんと調べておきたいですね。
良い挨拶をするためのポイントとは?
これらの基本を押さえた上で、さらに良い挨拶だと感じてもらうために覚えておきたいポイントをご紹介します!
文章がスマートにまとまっている
やはり人に聞いてもらうものですから、わかりやすく、簡潔な文章であることが大切です。日本語の正しさだけでなく、すっきりとしていて理解しやすい文章を作るよう心がけましょう。
聞いた人の心に残るエピソード選び
1分から2分という時間しかない乾杯の挨拶。それだけで聞いた人に「いい話だったな」と感じてもらうには、話すエピソード選びがとても重要です。誰にでもわかりやすく、シンプルで、なおかつ新郎新婦の人柄の良さを伝えられるもの……そう考えるとなかなか難しいですが、がんばって探してみましょう。具体的なエピソードの代わりに名言や格言を引用し、それになぞらえて新郎新婦を紹介するのもいいですね。
わかりやすい乾杯のタイミング
「乾杯!」と音頭を取った後、会場の全員も合わせて「乾杯!」と唱和します。
そのため、乾杯、と声を上げるタイミングがわかりやすい挨拶はそれだけで好印象。突然音頭を取るのではなく、「では、ご唱和をお願いします」と事前に一言挟むだけで良い乾杯の挨拶になります。